廃業した「HOTEL DRESSY(ドレッシー)」(姫路市西夢前台)跡で12月1日、菌床シイタケの販売が始まった。
運営は、建設業や小売業などの4人で構成する「廃業したドレッシーで何かできないかプロジェクト」。姫路市郊外のラブホテルが廃業することを知り、「何かできないか」とアイデアを出し合い、屋内での栽培が可能なシイタケに目を付けたという。メンバーはシイタケ栽培農家の深山農園(兵庫県相生市)で短期間の研修を受け、9月1日に同ホテルで栽培を始めた。
菌床栽培は、おがくずと米や麦のぬかなどを混ぜた人工的な栄養にシイタケ菌を植えて、湿度や温度を管理しながら栽培する方法で、原木栽培に比べて短期間で収穫できる点が特長。一年を通して安定してシイタケを作ることができるという。
担当の加茂泰隆さんは「試行錯誤の連続で、最初は変なにおいがする、芽が出ないなど不安な日々が続いた。さまざまな課題に直面しながら立派なシイタケが収穫できた」と話す。
手描きのチラシやのぼりで宣伝を行い、口コミで徐々にうわさが広がり、来店客も増えているという。「肉厚で食べ応えがあり、メインディッシュとなる立派なシイタケなので、多くの人に知ってほしい」と加茂さん。
12月18日には、同所で「しいたけ祭り」を開催する予定。シイタケ販売のほか、シイタケを使った料理(100円~)の提供も行う。
今後は乾燥やスライスなど加工したシイタケの販売に加え、チップスやつくだ煮などの加工品の商品開発にも力を入れていく方針。
営業時間は10時~17時。日曜定休。