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姫路・網干区にシェア型書店「本と酒の鍛冶六」 人と人とをつなぐ場所に

シェア型書店と酒販売の「本と酒 鍛冶六」 店内

シェア型書店と酒販売の「本と酒 鍛冶六」 店内

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 シェア型書店と酒販売の「本と酒 鍛冶六(かじろく)」(姫路市網干区新在家)がオープンして、7月4日で2カ月を迎える。

店主の濱田大規さん

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 同店は洋風建築や町家が残る網干区の橋本町商店街に位置し、同商店街では地域の歴史や文化を後世に伝える取り組みが広がっている。

 古い町並みを保存、継承しようとする動きがある中、店主の濱田大規さんは「商店街といっても商店が少ない現状で、自分には何ができるかと考えた。町並み巡りに来た人の休憩場所や網干区について語れる場所を作りたかった」と話す。

 そうした思いが募る中、濱田さんの母の知り合いで本好きの人から終活の相談を受け、家を訪問したところ1万冊以上の本が棚にぎっしりと並べられていた。本の処分を依頼された濱田さんは、シェア型書店を思いついたという。

 個人に「棚」(北の棚=60×30×40センチ、南の棚=55×30×30センチ、学生の棚=37×24×27センチ)を有料(一般=1,650円、学生=550円)で貸し出し、一棚一棚の異なる「棚主」で共同運営する「シェア型書店」。

 棚主は音大の教師、眼科医、食器インテリアの店主、地元企業の社長、主婦など業種や年齢もさまざまで、売買は棚主と顧客間の個人間取引。本の値段は棚主が値付けする。

 同店のコンセプトは「継住開来(けいおうかいらい)」。先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開くという意味を持ち、鍛冶屋であった永尾六兵衛さんが明治初期に営んでいた「永尾金物店 鍛冶六」をほぼ往時のまま活用する。当時では珍しかった回廊や洋風の応接間、地下室などを取り入れたモダンな建築が特徴。

 地下室には地元本田商店(網干区)の日本酒やイーグレブルワリー(苫網)のクラフトビールのほか、濱田さんお気に入りの日本酒を全国から取り寄せ、グラス1杯(80ミリリットル=200円~)から販売している。

 濱田さんは「鍛冶六が人と人とをつなぐ場所として再び明かりがともってくれるとうれしい。地域の人と観光客が交流できる場所になれば」と期待を込める。

 営業時間は10時~19時。

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