姫路市立手柄山温室植物園(姫路市手柄、TEL 079-296-4300)で現在、「播磨の絶滅危惧種展」が開かれている。
手柄山中央公園に位置する同園。大小2つの温室を備え、熱帯・亜熱帯・砂漠植物などの常設展示に加え、季節に応じた展示会を年に十数回開催している。
今回の展示会では、播磨地域の身近な環境で見られる絶滅危惧種の植物100種類を展示している。期間中の毎週日曜には、同園のスタッフがため池や田んぼ、低山帯などの自然環境で起こる管理放棄によって絶滅が進んでいる植物について説明会を行う。
現在放映中のNHK連続テレビ小説「らんまん」主人公のモデルで植物学者の牧野富太郎(1862~1957)が命名した「コヤスノキ」や「チトセカズラ」などを展示する「牧野富太郎植物のコーナー」も設置する。
絶滅危惧種とは、絶滅する可能性が高い生物種のことを指す。環境省レッドリスト2020(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)には、2020年時点で絶滅危惧種として3716種の生物が指定されており、そのうち植物は2030種で、哺乳類は34種、鳥類98種、昆虫367種という。
同園では「動物類は生きていくために植物を必要とするものも多く、植物の絶滅は生態系バランスを崩し、私たちの生活に大きな影響を与える。展示を通じて気付きがあればうれしい」と話す。
開園時間は9時~17時。金曜休園。入園料は大人=210円、6歳~中学生=100円。6月11日まで。