姫路駅近くのコワーキングスペース電博堂 (姫路市南町、TEL 079-286-8988)で7月13日、「外国人観光客向けの日本人ガイドおもてなし講座」が開かれた。主催は、同スペースを運営する姫路コンベンションサポート。参加者は、旅館経営者、観光協会スタッフ、姫路城英語観光ナビゲーターなど24人。
県内を訪れる外国人観光客が増える中、外国人ボランティアガイドをするコツや心構えなどを学ぶ機会として、姫路以外に豊岡、神戸、宝塚で開講。講師は、外国人観光客に旅館専門の宿泊をあっせんする旅行代理店社長の稲見みずえさん、インバウンドを専門とする旅行代理店社長の内山猛雄さんとデンマーク出身で日本在住のエスベン・マドセンさんの3人。それぞれの経験から外国人が日本の旅に何を求めているか、ガイドする中で必要とされる日本文化知識と対応、過去の喜ばれた事例や多い要望について講義した。
「LCC(格安航空会社)の本格参入により、日本に来る外国人の層が変わってきている」「一番多い要望は食事に関すること。宗教上の制限やベジタリアン食、アレルギーへの対応、朝食は洋食で軽く済ませたい、魚が食べられないといった要望がある。NOグルテン(小麦アレルギー)を希望される場合、日本食に使われるだしやしょうゆにも小麦は使われていることが多いので注意が必要」「部屋にはバス・トイレがついているか?といった質問も多い」といった内容に参加者は、メモを取りながら真剣に耳を傾けた。
参加者の一人、市内の和菓子店で働く内藤浩一さんは「外国人観光客が日本へ来る目的が予想と違った。国民性の違いなど正確なデータを知れた。日本に来るハードルが低く、気軽に来てもらえていることが分かった」と語った。宍粟のPRに取り組む小寺久美さんは「ガイド経験者の喜んでもらえた事例を聞けたのが良かった。今まで国内の観光客に注目していたため、外国人観光客が来やすい配慮ができていなかった。Wi-Fiや部屋の大きさなどハード面を整えていきたい」と抱負を語った。
同講座は7月26日に神戸市勤労会館、翌27日に宝塚市立男女共同参画センター・エルでも開講される。開講時間はいずれも13時~16時。