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なぜ?誰が?-姫路駅前に等身大「工事のおっちゃん人形」

姫路駅前に突然現れたことから謎とされ、駅利用客の間で話題を呼んだ「工事のおっちゃん人形」。正体は、同広場で建設中の施設PRを担う「かかし」。写真は解説パネルの設置前に撮影

姫路駅前に突然現れたことから謎とされ、駅利用客の間で話題を呼んだ「工事のおっちゃん人形」。正体は、同広場で建設中の施設PRを担う「かかし」。写真は解説パネルの設置前に撮影

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 姫路市が手掛ける再開発事業で整備が進む姫路駅前に突然現れたことから謎とされ、駅利用客の間で話題を呼んでいた「工事のおっちゃん人形」の正体が明らかになった。

謎の作業にあたる「おっちゃん」

 整備中の北駅前広場に設けられた仮通路脇に設置されている同人形。人形は2体で、成人男性に比べると小柄ながらも等身大と、姿形は工事現場で働く「おっちゃん」そのもの。作業服の上下に長靴と夜光チョッキ、軍手、ヘルメットを着用し、ヘルメットには氏名も入る。

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 人形の設置を受け、同駅を利用する読者から姫路経済新聞に対し、「誰が何のために置いているのか教えてほしい」という問い合わせが10件ほど寄せられたほか、ネットユーザーらもブログなどで、「人の気配がすると思ったら人形だった」「不気味だ」などとコメント。「雨が降った1月22日には、かっぱまで着ていた。生きているのでは?」という声もあった。

 当編集部では人形の「正体」を解明しようと取材を始めたが、現地周辺の店や企業などの担当者は一様に首をかしげるばかり。差し当たり写真だけでも撮影しようと2月1日朝、記者が現地を訪れてみたところ、人形の関係者らと偶然出会ったことから正体が分かった。

 人形を設置したのは一般社団法人「ひとネットワークひめじ」(姫路市岩端町)で、人形は「かかし」。北駅前広場に建築中の「姫路城展望デッキ」と半地下式庭園「サンクンガーデン」の2施設をPRしようと、かかし作家の岡上正人さん(同安富町関出身)に製作を依頼したという。

 「同広場の整備では、姫路市が全体計画の一部として同建設現場の『イメージアップ事業』も盛り込んでいたところを、大林組(東京都港区)などが工事を受注。同事業部分を当法人が受託した」と同法人の米谷啓和理事。「岡上さんの製作スケジュールとの兼ね合いもあり、併せて設置する解説パネルなどが出来上がる前にかかしが届いたことから、ひとまず設置していた」と説明する。

 この日は昼ごろにかけ、作業員らが「かかし」の周りに出来上がった解説パネルを設置。解説パネルでは、展望デッキの建材に姫路産の杉を、サンクンガーデンの石材に小豆島(香川県)産の御影石を、それぞれデザインの一部として特徴的に採用していることをPRする。

 「かかしは、サンクンガーデンの工事にあたる作業員の様子を表している」と姫路市役所姫路駅周辺整備室の澤田勝也さん。「それにしても意図が少々わかりづらいのでは」という記者の問いかけに対し、「駅を利用する人からの注目を集めることが、再開発事業への関心につながれば」と応じた。

 取材を通じ、岡上さんが作ったかかしは、現地すぐの姫路市観光案内所「姫路観光ナビポート」でも別デザインの2体が展示されていると分かった。取材が難航したことについて当編集部の長沼実侑紀編集長は、「記者が真っ先に案内所を取材すれば、『正体』はすぐに分かったはずなのだが…」と話す。

 同広場の完成は2014年3月の予定。

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