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姫路産「地のもん」、護国神社に奉納-五穀豊穣に感謝

姫路護国神社(姫路市本町)で11月7日に執り行われた五穀豊穣(ほうじょう)を感謝する神事で参列者ら

姫路護国神社(姫路市本町)で11月7日に執り行われた五穀豊穣(ほうじょう)を感謝する神事で参列者ら

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 姫路護国神社(姫路市本町)で11月7日、姫路を中心とする県内の農業生産品を集め五穀豊穣(ほうじょう)を感謝する神事が執り行われた。

神職の祝詞に神妙な面持ち

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 今年の豊作を神前に報告し、来年の五穀豊穣を祈る同神事。県内で伝統的野菜の栽培や在来種の保存に取り組む「ひょうごの在来種保存会」のメンバーらが初めて主催した。

 当日は、同保存会が栽培と保存を応援する県内産農産物のうち5種6銘柄を用意。赤トウガラシの「天空の唐辛子」、姫路生姜(しょうが)、姫路海老(えび)芋、緑大豆といった野菜と、酒造好適米の「神力米」と「兵庫夢錦」を供えて神事を挙行。同神社の泉和慶宮司が祝詞を奏上する中、参列者らが深々と頭を垂れる様子が見られた。

 「ファストフードに象徴される食の画一化は残念なこと。効率だけを求めていては、地域に根差した食文化が失われてしまう」と神力米を奉納した酒造家「龍力・本田商店」(姫路市)の本田龍祐さんは指摘する。「伝統的野菜や在来種の欠点は個性と捉え、今後も栽培と保存を応援していく」とも。

 神事を振り返り同保存会の池島耕さんは、「神事が『地(じ)のもん』(=地元産物の意)への関心を高めてもらうきっかけになれば」と話し、「今年の神事を手始めに、来年以降は県内の農産物をさらに集めて奉納することで、年中行事としての定着を図っていきたい」と展望を語った。

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