1974(昭和49)年に運行休止となり姿を消した「姫路モノレール」の車両が11月15日、駅舎があった手柄山公園(姫路市西延末)で35年ぶりに公開された。
「姫路モノレール」は、1966(昭和41)年5月17日に姫路市が「姫路大博覧会」の交通機関として開業したもの。姫路駅から手柄山までの1.8キロを3両編成で走行していたが、当時の国鉄の運賃が初乗り30円(1~5キロ)だったのに対してモノレールの運賃が大人100円、子ども50円と割高だったこともあり、同博覧会が終了してからは利用者が激減。開通からわずか8年で運行休止となり、1974(昭和49)年に廃止となった。
同イベントは、現在進められている旧モノレール駅舎の改修工事に伴い、駅舎の外に移動させたモノレールを1日限定で公開するもの。当日は、モノレールを一目見ようと市民や鉄道ファンなど約1万2千人が集まった。会場でモノレール移動工事について説明していた木下浩介さんは「これほどの人が集まるとは思わなかった」と驚きを隠せない様子だった。
2011年4月の改修工事完了後は、水族館などを設ける複合施設としてリニューアルオープンし、シートや床材の張り替えを済ませたモノレール2両も展示する。