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姫路シネマクラブ、100回目の例会開催へ-フィルムでの上映「最後かも」

竹中啓二さん(写真右)ら。姫路シネマクラブ(総社本町)で。12月27日

竹中啓二さん(写真右)ら。姫路シネマクラブ(総社本町)で。12月27日

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 姫路周辺の映画愛好家らでつくるサークル「姫路シネマクラブ」(総社本町)が1月22日・23日、例会では100回目となる上映会を「キャスパホール」(西駅前町)で開く。

サークルの歴史をまとめた記念誌

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 同サークルの設立は1997年。市内の映画館では興業としての上映が難しい単館系・アート系などの作品を鑑賞して楽しもうと映画好きの個人が集まり、2カ月に1回の例会(上映会)を開いてきた。出し合った会費で運営する会員制。現在の会員数は約1000人と、同様のクラブでは国内有数の規模という。

 設立以来の会員で現在はサークルの運営にも携わる竹中啓二さんは「会員には60代以上の女性が目立つ。映画マニアは少数派で、『娯楽の王様』とされた映画の全盛期を知る人が、大スクリーンでの鑑賞を楽しみに通う例が多いようだ」と話す。思い出に残る例会では、2002年10月「折り梅」(松井久子監督)と2003年1月「KT」(阪本順治監督)の2つを挙げた。

 「『折り梅』にはサークル史上最多の2500人が集まり、会場整理に目が回った。『KT』では大雪に見舞われ、神戸から招いた映写技師の到着が大幅に遅延。2回上映の予定が1回の上映になったことから後日再上映となり、手配などに汗をかいた」(竹中さん)

 今回の例会では「はじまりのみち」(原恵一監督)を紹介。「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「河童のクゥと夏休み」「カラフル」などのアニメ映画で知られる原監督初の実写作品で、往年の映画監督・木下恵介さん母子の実話を元にしたストーリーを太平洋戦争を背景に描く。35ミリ版フィルムを借り受けての上映。22日には原監督が来場する。

 「最近の映画はほとんどがデジタル上映。市内の映画館もデジタル設備への更新を終えている中、当サークルでも今回が最後のフィルム上映になるかもしれない」と竹中さん。「環境の変化はあっても会員一人ひとりが主催者というスタンスでサークルを続けていきたい。映画を大スクリーンで鑑賞する『楽しみ』を若い世代にもアピールしていければ」と意気込む。

 鑑賞にはサークルへの入会が必要。入会金は500円、会費は1,000円(2カ月分)。詳しくはホームページで確認できる。

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