姫路と三重のフェイスブックユーザーらが現在、東日本大震災の被災地・いわき(福島県)の現状を知ることを目的に貸切バスを運行するツアー「ソーシャル・バスツアー」への参加者を募集している。
三重県在住のノブ横地さんが提案する同ツアー。実施には、主に姫路と桑名(三重県)、いわきのフェイスブックユーザらが協力する。横地さんは、ツイッターの活用による同県菰野町の「まちおこし」を手掛けたことをきっかけに、ソーシャルメディアの情報発信力に着眼。近年は、主にフェイスブックの活用による地域振興の有効性を訴えてきた。現在は、各地の「まちおこし」などに携わるソーシャルメディアユーザーからの招きを受けることで、地元・三重をはじめ姫路や大阪、東京のほか、同ツアーの目的地・いわきなど東北地方でも講演活動を続ける。
「震災の発生から約2年が経過。東海・関西方面では被災地の情報をほとんど得られなくなった」と横地さん。「講演で各地を回る中で、被災地を見たい、知りたい、現地の声を聞きたいとする人が多いことを知り、ツアーを提案。有志の協力を得て、実施の運びとなった」と振り返る。
ツアーは、姫路からの貸切バスでいわきを訪問。2泊3日(うち車中泊1)の日程で実施する。現地では、ソーシャルプロモーション事業所を立ち上げ被災地ガイドにも携わる久野雅己さん(同市在住)が参加者らを案内。津波で被災した集落などを回る。宿泊先のホテルでは、同市内をはじめとする福島県在住者を招いての交流会も開く予定。バスは、往路復路とも千里中央駅(大阪府豊中市)と東名阪道大山田パーキングエリア(三重県桑名市)へ停車。京阪神や三重県内から参加する人の乗降にも対応する。
「いわきをはじめとする被災地の現状を伝える報道が減っている現在、自ら被災地を訪れ情報を求めるツアーの実施はありがたいこと」と久野さん。「いわきの現状を知ってもらうことで、帰宅後は、ありのままのいわきを周囲の人に伝えて欲しい」と話し、同ツアーの実施を歓迎する。
日程は3月8日~10日。参加費は2万円(宿泊料込み、食事・交流会費別途)。定員は30人で先着順。問い合わせと参加申し込みは、専用フォームで事務局(姫路経済新聞)が受け付けている。