JR姫路駅北口で整備が進む新たな駅前広場「北駅前広場」が3月28日、新地下街のオープンに伴い一部で使えるようになった。
北口の約1万6000平方メートルを姫路市が整備する同広場。西側の隣接街区や大手前通り(十二所前線以南)と合わせ、約3万平方メートルをトランジットモール(歩行者と公共交通優先空間)にする計画で、2014年春の完成を目指し建設が進んでいる。
28日に供用が始まったのは、広場東寄りに完成した新駅ビル「ピオレ」の西側と北側にあたる通路と、半地下式庭園「サンクンガーデン」の一部。いずれも地下街「グランフェスタ」の同日のリニューアルオープンに合わせて仮設通路から切り替えた。
JRの中央コンコースからつながる西側の通路は、最短距離で地下街やサンクンガーデンへアクセス。アーケード街の「みゆき通り」や、大手前通り西側の山陽姫路駅やバスターミナル、同北詰めの姫路城へのメーンルートにもなる。
北側の通路は、新駅ビルの1階に設けられたピロティ(屋根付き広場)を利用。アーケード街「おみぞ筋」や駅東地区へアクセスすると同時に、建設中のサンクンガーデンを見下ろすこともできる。両通路の供用で建設区画を仕切る仮囲いを一部撤去したことにより、現高架ホームの供用で旧中央改札口が廃止された2008年12月以来、4年3カ月ぶりに同駅正面から姫路城を望めるようにもなった。
「駅を下りたら姫路城が『どん』と見える。やはり姫路はこうでないと」と同駅を通勤で利用する目木寛利さん(赤穂市在住)。「囲いがあるので分からなかったが、新駅ビルが想像以上に大きな建物であることには驚いた。古い駅の姿を知る者からすれば、たった数年とはいえ隔世の感がある」と話し、新駅ビルを見上げるようなしぐさを見せた。
同広場では、残るサンクンガーデンの建設を急ぐ。4月30日の新駅ビルオープンに合わせてお披露目の予定。