見る・遊ぶ 暮らす・働く

姫路のNPO、活動拠点開設へ-「オーダーメード」で障害者支援

代表を務める黒谷健一さんは、高校時代に負ったけがの後遺症による機能障害を持ちながらも、卒業後は一般企業に就職。退職後は15年間にわたり、福祉関係の事業所などで自ら障害者らのケアに当たった経験を持つ。姫路のNPO法人「くるみ」が開設するB型事業所「障害福祉サービス事業所 くるみ」(姫路市飾磨区清水3)で

代表を務める黒谷健一さんは、高校時代に負ったけがの後遺症による機能障害を持ちながらも、卒業後は一般企業に就職。退職後は15年間にわたり、福祉関係の事業所などで自ら障害者らのケアに当たった経験を持つ。姫路のNPO法人「くるみ」が開設するB型事業所「障害福祉サービス事業所 くるみ」(姫路市飾磨区清水3)で

  • 0

  •  

 姫路のNPO法人「くるみ」が4月、活動拠点となるB型事業所「障害福祉サービス事業所 くるみ」(姫路市飾磨区清水3)を開設する。

開設を記念し映画の上映会も

[広告]

 2012年8月に発足した同法人。障害者とその家族の社会参画促進と生活支援を目的に活動する。開設する事業所の分類は「就労継続支援B型」(B型事業所)で、一般企業などへの就労が困難な障害者に対し、あえて雇用契約を結ぶことなく就労の機会を提供しようとするもの。同事業所では、特に利用者の特性と個性を重視する「オーダーメード支援」をモットーに掲げる。

 同法人の代表を務める黒谷健一さんは、姫路市出身。高校時代に負ったけがの後遺症による機能障害を持ちながらも、卒業後は一般企業に就職。退職後は15年間にわたり、福祉関係の事業所などで自ら障害者らのケアに当たった経験を持つ。

 「15年の経験から見いだした自らの理想を実践しようとNPOを設立。備品として家庭内の不要品を提供してもらうなど、周囲の協力を得ながら手探りで事業所の開設を目指した」と黒谷さん。「特に『オーダーメード支援』は、事業所のモットー。サービスの柱として実践していく」と説明する。

 同事業所の「オーダーメード支援」では、利用者の個性を重視。利用者の意志を確認しながら、適切な作業プログラムを個別に提案する。併せて事業所と地域との連携も推進。夕方(16時)からは事業所を地域サロンとして開放すると共に、障害者とその家族の生活相談にも広く応じる。「将来的には、事業所周辺企業への就労機会創出も目指したい」(黒谷さん)とも。

 「人は理由があって生まれてくる。違っていて当たり前。その人ならではの『輝き』を探し出し、大切にする社会を実現したい」と黒谷さん。「利用者の『輝き探し』をサポートしながら地域社会と協働。利用者の社会参画を促していく」と意気込みながらも、「悩みどころは運営資金。ひょうごボランタリープラザからの貸付を申請すると共に、一人でも多くの方から協力が得られるよう努力を重ねる」と表情を引き締めた。

 開所時間は9時~18時。16時からは地域サロンとして開放予定。土曜・日曜・祝日休所。

 同法人では事業所の開設を記念し、姫路市民会館(総社本町)で2月24日、映画の上映会を開催。上映会では、両腕を失いながらも口で絵筆をとり続けた故・南正文さんと、南さんの師・大石順教さんを描く「天から見れば」を鑑賞できる。

 上映時間は14時~16時30分。鑑賞料金は1,000円(障害者・介助者は2人で1,000円)。

 事業所および上映会への問い合わせは黒谷さん(TEL 090-8219-8825)まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース