姫路城西の姫路文学館(姫路市山野井町)で6月30日・7月1日、姫路の伝統工芸を紹介するイベント「姫路ええやん 技・職人展」が開催される。主催は姫路青年会議所。
旧姫路藩の城下町や農村文化の発展と共に育まれた伝統工芸にスポットを当てる同イベント。地場産業や自然風土など「姫路の知られざる魅力」の発信を目的とする同会議所「地域の魅力発信委員会」に所属するメンバーらが企画したもので、今回が初めての開催。
期間中のプログラムは、伝統工芸の展示・実演・体験が3本柱。展示部門では、姫路など播磨地域独特の祭文化を象徴する「播州屋台」(太鼓台)が使う装飾品のうち、現在NHK大河ドラマで放映中の「平清盛」にちなむ彫刻や錺(かざり)金具、刺しゅうなど約50点を一般公開する「播州屋台装飾にみる平清盛展」がメーン。
実演部門では、彫師や錺金具師、縫師などの現役伝統工芸職人が技を披露するほか、体験部門では、小学生以上を対象に「刀工による銘切り」「金箔押し」「ミニ太鼓づくり」など9つのワークショップを用意。それぞれ職人の指導で作品を作り、持ち帰ることができる。
「姫路といえば国宝であり世界遺産の姫路城が唯一無二の地域資源と捉えられがち。今回のイベントで取り上げた伝統工芸など、もっと注目されてよいはずの埋もれた資源は数多い」と同委員会の砂川隆委員長。「ビッグネームの陰で光が当たりにくい資源の発掘と紹介が委員会の目指すところ。今後は行政との連携も視野に入れ、こうしたイベントなどを通じた情報の発信を軸に『姫路ファン』の拡大に努める」と意欲を見せる。
開催時間は、30日=9時45分~16時30分、1日=10時~16時30分。入場は無料だが体験部門ワークショップには参加費が、一部ワークショップには事前申し込みが必要。詳しくはホームページで確認できる。