エープリルフールの4月1日、グーグルが同社ホームページで発売開始を発表したファミコン版「グーグルマップ 8ビット」内で、立体的な姿に描かれる姫路城(姫路市本町)が同市周辺のゲームファンの間で話題を呼んだ。
グーグルによると、同商品は全世界で6000万台以上販売された任天堂(京都市南区)の家庭用ゲーム機「ファミコン」向けのソフトで、同ゲーム機のソフトとしては通算1054本目 、18年ぶりの発売。発売と同時にリリースされた体験版はパソコン上で楽しむことができ、無料で利用できる(4月1日発表時)という。
同ソフトは、ファミコンに内蔵されたCPUの性能に合わせ、8ビットカラーで地図を描画するのが特徴。地形や道路、鉄道路線など地図情報は簡略化し、姫路城など立体的に描かれる建造物が目立つ仕様。
「ソフトに姫路城が登場すると知り驚いた」と姫路市内のゲームソフト店店長の野方景さん。「ほかに登場する建造物は京都タワーや大阪城など数少ない。姫路城が選ばれるのは市民としても誇り。積極的に販売したい」とし同ソフトの発売に喜びの表情を見せながら、「エープリルフールの『ネタ』でなければよいが…」とも。
「ソフトの詳細はグーグルの公式ブログを参照してほしい」とグーグル広報部の福永沙くらさん。発表はエープリルフールの「ネタ」ではという記者の質問には回答を避けたものの、「来年のエープリルフールに同様の『ネタ』を提供するかは未定」という。
「ソフトの発売はエープリルフールのジョーク・イベントにすぎないといえる。しかしこうしたイベントで姫路城が注目を浴びるのは歓迎。市民が姫路城の価値を再確認する機会にもなった」と姫路経済新聞長沼実侑紀編集長は話す。