約5年半かけて行われる姫路城大天守の改修工事「平成の大修理」が10月9日始まり、測量が行われた。
同事業は、1964(昭和39)年に完了した解体復元工事「昭和の大修理」から45年経ち、大天守のしっくい壁や上層部の軒・ひさしの傷みが激しくなってきたため本格的な修理を行うもの。
施工は、5月7日に行われた入札の結果、16億2千万円で落札した鹿島建設と神崎建設、立建設の共同企業体が行う。
11月16日からは、大天守をすっぽりと覆う素屋根の資材を運ぶための補強工事が始まり、12月30日まで喜斉門付近の通行が規制される。
素屋根の建設が始まる2010年4月12日までは通常通りの見学が可能だが、素屋根の工事が始まると完成するまでの約10カ月間は大天守内部への入場ができなくなる。
素屋根完成後、約3年をかけてしっくいの塗り替えや屋根瓦の全面ふき替え、建物内部の耐震補強などを行う。期間中は内部にエレベーターを設置し修理現場を見学する施設も設ける。
その後、2014年夏ごろから素屋根の解体工事が行われ、きれいにお色直しを済ませた大天守が徐々に現れる。