姫路市と日本玩具博物館(姫路市香寺町)が主催する、「第35回全国凧あげ祭り」が1月11日、姫路公園競馬場(広峰2)で開催された。
同祭りは、1975年に米ゲイラ社の洋凧「ゲイラカイト」が日本で爆発的人気を集めたのを受け、和紙と竹で作る日本の伝統の素晴らしさを紹介するため、同館の井上重義館長が、同館前の田んぼで開催したのが始まり。その後、回を重ねるごとに全国各地から参加者や見物客が増え、第13回からは姫路市の協力を得て姫路公園競馬場で開催されるようになった。
会場には約2万人が集まり、ねぶた絵が描かれた「津軽凧」(青森県)、鬼の顔に紅白の尾がついた「鬼ようず」(山口県)、風を受けると「ブーン」音が鳴るバラモン凧(長崎県)、100本の足がついた全長35メートルの「百足凧」(姫路)など、全国の郷土凧や創作凧80種800点以上が大空を舞い、カメラで撮影する人も多く見られた。
網干の街づくり活動を行っている、「ひめじ網干倶楽部」は、網干中学校美術部の学生と共同制作した、畳24畳分の大凧「赤富士」(高さ7メートル20センチ、幅5メートル40センチ)を揚げた。大凧が空に上がると、「上がった、上がった」と見物客から大きな歓声と拍手が上がった。同倶楽部の勝川良一さんは「竹が交差する42カ所に25メートルの糸を伸ばす作業が苦労した。強風で心配だったがうまく揚がって良かった。」と話した。
また、会場では和凧も販売し、子どもたちが自分で組み立てた凧を揚げて楽しむ姿も見られた。