姫路駅周辺で9月1日、市営駐輪場の料金を実験的に値下げして検証を行う社会実験が始まった。
同駅周辺で見られる放置自転車対策の一環として実施。自転車や原付を使う人の積極的な利用を促進しようと、既存の市営駐輪場の料金を実験的に値下げするとともに、効果について検証することを目的とする。
対象となる駐輪場は「大手前地下」「姫路駅前中央地下」「姫路駅西地下」の3カ所。自転車と原付(125cc未満)を対象に2時間以内の一時利用を無料とする。2時間を超える利用では、従来通り、自転車=100円、原付=200円(以上1日1回あたり)を徴収。姫路市都市計画課では、「駅周辺の路上は基本的に短時間の駐輪もできないことになっている。買い物目的の駐輪などにぜひ利用してほしい」と呼び掛ける。
併せて「大手前地下」では月決め定期料金の割引率拡大も実施。1カ月定期では、自転車=1,400円(学生・生徒・児童は1,200円)、原付=2,800円と、それぞれ600円~1,200円の値下げを行う。
市内で自転車店を営む安立昌司さんは「自転車を利用しやすいまちづくりへの前進となる一歩。社会実験の実施を歓迎したい」と話す一方、「せっかくの無料化も、対象駐輪場が地下とあっては気軽に自転車を出し入れできないのでは。他都市を参考に、歩道など地上にも一時駐輪できる場所を作ってもらえればありがたい」と注文を付ける。
さらに安立さんは、十二所前線~姫路駅前の区間でトランジットモール化を進める大手前通りが来春以降、バス・タクシー以外の車両乗り入れを禁じることから、自転車も手押しで通行することを余儀なくされるのではと懸念。「新たに自転車レーンを設けてもらうなど、今後の施策に期待したい」と話す。
社会実験は来年3月31日までを予定する。