姫路市北西部の安富町にある奥播磨かかしの里(姫路市安富町関)で山里カフェが、9月より月1回、オープンしている。
安富町関地区は、市の北西部を占める安富町でも最北の集落。世帯数は9戸で人口は15人(2019年時点)。姫路の中心部からは車で約1時間に位置する。
同カフェは月1回の営業で同地区自治会館の「山里テラス」「食堂」「囲炉裏(いろり)の間」「暖炉の間」の4カ所を使う。新型コロナウイルス対策として密状態を避けるため、利用は各部屋1組限定。カフェルーエ(神戸市)の店主が訪れ、同地区の湧き水で入れたコーヒー(300円)、ソフトドリンク(200円)を提供する。
同地区を訪れる人が最初に出会うのは「かかし」。農作業の合間に休憩する姿や、談笑しながらバスを待つ姿などは人と見間違え声を掛ける観光客の姿も見受けられる。かかしの生みの親は、同地区で生まれ育った人形作家の岡上正人さん。「過疎化が進む限界集落で寂しくなるばかりの故郷をなんとかしたい」と2008(平成20年)年からかかし作りに取り組み始めたという。
3年ほど前から、同里を訪れる見物客にゆっくりお茶を飲んでもらい交流を図ろうと集落内にテントを張って「野外カフェ」を始めたのが同カフェを始めるきっかけ。「訪れた人に地元の水を使って入れた本格的なコーヒーを味わってもらえたら」と知人のカフェルーエ(神戸市)の店主に相談し、実現にこぎ着けた。
次回は11月8日予定。営業時間は10時~15時。