姫路駅前の公共庭園「サンクンガーデン」(姫路市駅前町)で10月6日、休憩用に提供したハンモックを自由に体験してもらうイベント「スローハンモック」が開催された。
NPO法人「スローソサエティ協会」(岩端町)が主催した同イベント。今年4月に供用が始まった同庭園を市民の手に委ねて活用してもらおうと所有者の姫路市が手掛ける社会実験「チャレンジ駅前おもてなし」制度を活用して実施した。
庭園に置いたハンモックを自由に使ってもらうことで、市内随一のにぎわいを見せる同駅前の景色を普段と異なる視点から楽しんでもらう趣向。同NPOつながり部会の平野智広さんは「忙しく通り過ぎがちな駅前でのんびりと過ごしてもらうことで、自然と人間が融合する社会『スローソサエティー』をわかりやすく理解してもらうきっかけをつくろうと考えた」と説明する。
当日は庭園内にハンモック6基を設置。ファミリーキャンプに使うテントやテーブル、椅子も並べた。訪れた人々は思い思いの体勢でハンモックに寝そべり、独特の揺れに身を任せながらくつろいだ様子。「空を見上げるなどしながらハンモックを楽しむ人々の笑顔を多数拝見できたことが何より」と平野さん。「忙しい日常から開放され、ホッと一息ついてもらえたのであれば幸い」と話す。
同NPOは今後、「スローハンモック」をさまざまな場所で実施していく予定。12日には、市郊外の中山間地にある日帰り温泉施設「雪彦温泉」(夢前町)を舞台に開く。ハンモック体験のほか、ペットボトルロケットの打ち上げやシャボン玉を飛ばして楽しむ無料プログラムを展開。カフェやクラフト体験コーナー(以上、有料)なども設ける。
平野さんは「市街地とは一転。心地よい自然豊かな場所でハンモックに揺られながら時間を過ごしてもらえれば」と来場を呼び掛ける。開催時間は10時30分~16時30分(カフェは15時まで)。