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「はこ畑」、静かなブームに-箱庭サイズの野菜畑、姫路の企業が開発

姫路のバイク便会社・ルート関西(姫路市飾磨区今在家)が開発したオールインワンのガーデニングセット「はこ畑(ばたけ)」

姫路のバイク便会社・ルート関西(姫路市飾磨区今在家)が開発したオールインワンのガーデニングセット「はこ畑(ばたけ)」

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 姫路のバイク便会社「ルート関西」(姫路市飾磨区今在家)が開発したオールインワンのガーデニングセット「はこ畑(ばたけ)」シリーズが現在、全国の園芸愛好家の間で静かなブームを呼んでいる。

A5サイズの「ぷちばたけ」も

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 発泡スチロール素材のプランターに培養土と種子などをセットして提供する同シリーズ。種子は季節に応じた野菜やハーブなどをメーンに用意し、12月現在、ロケットサラダや小松菜、紅白大根、ベビーリーフなどがそろう。

 同シリーズは、同社の高橋紀行社長が考案、自ら実際に開発したもの。開発のきっかけは、「にわかにガーデニングを始めようと一般の園芸店を利用したが、必要な一式をそろえるまでのハードルが意外に高かったことから」と高橋さん。「土や種の選び方はもちろん、選んだ種をまく時期をはじめ、具体的な育て方もわかりにくい。土や肥料などは1袋あたりの容量が大き過ぎることにも困った」と振り返る。

 高橋さんの経験から同シリーズの開発では、「誰でも簡単に省スペースでガーデニングを楽しめる」ことを徹底的に追究。置き場所に応じて用意する大小5種類のプランターには、水やり時の排水性に優れ、土の流出も抑える「ヤシの実マット」を底石の代わりとし、マットの上には植物の成長促進作用があるとされる「竹パウダー」を混ぜた培養土を入れる。

 種まきも、あらかじめ水溶性のシートへ野菜やハーブの品種ごとに最適の間隔で種子を貼り付けた「たねシート」を培養土の上に敷き、別添えの「覆い土」を均等にかぶせるだけで完了する。野菜の収穫後には、プランターを培養土ごと引き取りリサイクルに回すサービスも実施。不要になった培養土の捨て場所に困るという都市部在住の顧客の声に応える。

 同シリーズを販売するホームページ「ベランダガーデン」には、顧客が参加できるブログも開設。高橋さん自らが野菜の育て方をアドバイスするのをはじめ、商品の改良や新たな品種の採用へのリクエストにも応じる。11月には、組み立て式のビニールハウスがセットになった商品「はこ畑はうす」もリリースした。

 「予想外の売れ行きがあった。生産や発送が追いつかないときは、本業のバイク便スタッフも動員するほど」と高橋さん。「今後も顧客からの声を同シリーズに生かし、構造面などで改良を重ねると同時に、野菜の品種を増やすなど、ニーズに沿った商品開発を進めたい」と話す。

 価格は、同シリーズ中の最小サイズ「ぷちばたけ」が980円~。販売は、同社が委託するハニー・ビー(大阪市北区)が担当する。

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