姫路城前の大手前公園(姫路市本町)で10月6日、「姫路城応援フェスティバル」が開催され約1万人の人出でにぎわった。
同イベントは、市内のネットユーザーらでつくる市民団体「ツイッター姫路交流会」(姫路市飾磨区三宅1)が主催。姫路城大天守の保存修理事業「平成の大修理」(2015年まで)をPRしようと姫路市が民間からアイデアを公募する事業「姫路城応援事業」を受託することで2011年から開催してきた。イベントを企画・運営する実行委員は一般市民が主体といい、いわゆる「官製イベント」とは一線を画す。
3回目となる今年は、イベント前日の5日に「前夜祭」を設定。初めて夜間の開催を試みた。悪天候にたたられことから客足がいまひとつとやや盛り上がりに欠けたものの、雨のやみ間を縫って観光客や市民が来場。テント内へ設けたテーブルや畳席に陣取りにぎやかに杯を重ねる様子が見られた。
6日「本祭」は打って変わって晴れ渡り、最高気温も30.1度を記録。前夜祭から引き続き出店の飲食ブース約40に加えてフリマブース約30も軒を並べ、来場客を出迎えた。併せて姫路駅前のアーケード街「みゆき通り」などをコースにスタンプラリーを実施。参加者約150組・200人が姫路城の歴史を学びながらスタンプを集め、会場内のゴールを目指した。
両日は、会場内のステージに地元のパフォーマーら約20組も出場。ゆるキャラ5体とともに歌やダンス、和太鼓演奏、よさこいや太極拳の演舞などを披露した。6日には、甲冑(かっちゅう)など戦国時代風のいでたちで来場客らを楽しませようと、「播磨国盗り烈伝」「PIECE(ピース)」のメンバーらも出演。色とりどりの衣装でイベントに花を添えた。同交流会が募集した「姫路城ぬりえコンテスト」への応募約1000点から選ばれた優秀作品14点への表彰式も。
両日合わせての来場客数は約1万人と過去最高を記録。「協賛や出店、出演、運営ボランティアと、多数の方から応援していただいたことで無事にイベントを終えることができた。感謝している。何より来場客のみなさんに喜んでいただけたことが幸い」と話すのは、イベント実行委員長の内田雅康さん。「姫路城『平成の大修理』が終わる2015年春までは、あと1年ある。NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』の放映による『ご当地観光ブーム』の到来が期待できる来年に向け、私たち市民が自由に参画・参加できるイベントを企画していきたい」と意気込む。