姫路駅前で供用が始まった立体デッキ「姫路城眺望デッキ」「歩行者デッキ」で6月15日、完成を祝う市民らが集まり「フラッシュモブ」ならぬ「フラッシュモップ」を披露した。
整備中のJR姫路駅北駅前広場の「目玉」として姫路市が建設した両施設。「眺望デッキ」は、高さ約6.5メートルの2階から姫路城や大手前通りといった中心市街地の景観を楽しめる。「歩行者デッキ」は、長さ約114メートルで幅約5メートルの歩道橋。姫路駅ビル「ピオレ」(姫路市駅前町)2階につながる眺望デッキと山陽姫路駅(南町)を結ぶ。
当日は、市民団体「姫路駅前広場活用協議会」(岩端町)の呼び掛けに約40人の市民が集合。モップなどの清掃用具を手にオリジナルダンス「フラッシュモップ」を披露することで、両施設の美化を訴えた。同団体のパフォーマンスは、同駅前で4月30日に公共庭園「サンクンガーデン」の完成を祝い披露したゲリラパフォーマンス「フラッシュモブ」に続き2回目。いずれも式辞やテープカットなどの官製の祝賀式典とは一線を画し、一般市民にも広く参加を呼び掛けた。
「一生懸命に踊る人々の様子に思わず足を止めた」と姫路市在住の横田昭和さん。パフォーマンスが市民の手で企画・実施されたものと知ると手を打ち、「姫路は祭り好きな土地柄。数千数万の人が参加する秋祭りを各神社の氏子ごとに行政の手を借りることなく執り行ってきた伝統もあるだけに、自発的なイベントには『ええことや!』と拍手を贈りたい」と話した。
両施設の完成を受け、今後の同広場整備は大手前通りの歩道拡張や新バスターミナルの建設など地上部での工事を急ぐ。全面供用開始は2014年春を予定。