姫路駅前・二階町商店街のアーケード内で4月5日、街路にしつらえた和風の座敷で宴会を楽しむイベント「姫路!元気!畳座」が開催された。
今回で7回目を数える同イベント。初開催は2007年で、商店主らでつくる実行委員会が中心市街地の活性化などを目的に開催した。
同イベントは毎回、アーケード街の二階町や西二階町、みゆき通りの路上をはじめ、閉店後の百貨店屋上といった「非日常的な空間」に畳敷きの宴会場をしつらえて提供。参加者は、酒や食材を持ち込んで自由に宴会を開くことができる。
今回は、今年が20年に1回に限って執り行われる「播磨国総社」の例祭で、折から挙行中の「三ツ山大祭」(7日まで)の年にあたることを祝うもの。同時に、姫路ゆかりの武将・黒田官兵衛を描くNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の放映(2014年1月から)が決まったことを記念する意味も込め、4月としては初めての開催となった。
当日は、二階町商店街アーケード内の街路に畳約300枚を使い延長約200メートルの細長い座敷を用意。畳には、座卓65卓を並べた。参加した約700人は、あらかじめ割り当てられた座卓に陣取り、グループごとに乾杯。持ち込んだオードブルや鍋もののほか、3カ所の屋台が提供するファストフードなどと併せて楽しんだ。
参加者の多くは勤め帰りの会社員や公務員で、中には72人で参加した証券会社のグループも。時ならぬ宴会の様子に、通りがかった観光客や買い物客の中には驚きの表情を隠せない人もあった。
「姫路城や三ツ山の印象がかすんでしまうほどのインパクト」と北野洋子さん(西宮市在住)。「実に楽しそうでうらやましい。機会があれば参加してみたい」と話し、盛んにカメラのシャッターを切っていた。
「今回も多数の参加があり感謝している」と同イベントの事務局を務めるNPO法人「姫路コンベンションサポート」の玉田恵美理事長。「企業や官公署といった職場単位での参加が多いことから、『転勤族』として姫路に赴任中の人と地元とが親しむ機会にもなればうれしい。次回は100人規模で参加したいとする地元企業からの申し出もあった」と話し、「回を重ねるにつれ、友人同士など個人グループでの参加も増えている。今後もイベントの楽しさを広めることで『まちなか』へのファンを増やし、『まちなか』の活性化につなげていきたい」と意欲を見せる。