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姫路・網干に雑貨店「スィール」-町家の蔵をリノベーション

雑貨店「スィール」の店頭。若宮綾香さん(写真右)と諏訪香織さん(同左)の共同経営

雑貨店「スィール」の店頭。若宮綾香さん(写真右)と諏訪香織さん(同左)の共同経営

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 姫路・網干の旧市街「あぼしまち」の一角に4月29日、町家の蔵を改造したハンドメード雑貨店「soeur(スィール)」(姫路市網干区新在家、TEL 090-2199-9427)がオープンした。

雑貨店「スィール」の店内

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 姉の若宮綾香さん(大阪府豊中市)と妹の諏訪香織さん(姫路市)が共同で経営する同店。美大出身の諏訪さんが描く絵を基に若宮さんがアクセサリーやバッグ、レターセット、祝儀袋、ベビー用品などの生活雑貨をハンドメードでデザインし、提供する。

 「店名のスィールは、フランス語で姉妹という意味」と話す2人が同店をインターネット通販で開業したのは2008年。昨年には実店舗の開業を前提に空き家となっていた諏訪さんの婚家(築約80年)のリノベーションに着手し、庭先に残る蔵を店舗に改造。店内には、梁(はり)や柱、荒土塗の壁など建築当時の雰囲気がそのまま残るほか、陳列棚の一部も蔵に残されていた調度品をそのまま活用。

 当初の予想に反し「客足はまずまず」と若宮さん。「地元からの来店客が目立つことが特に予想外。古い建物や調度品を活用していることに高い関心を示す人も多い」という。

 「大阪から嫁いで知った『あぼしまち』。街並みや住む人に古き良き昭和の風情がそのまま残ることに驚いた」と諏訪さん。「この辺りは少子高齢化の進行や商店街の衰退で空き家が目立つ。現状を惜しむだけでは将来の発展につながらない」と続け、「当店のようにリノベーションで町家を残す手法を実際に提案することが、危機的な現状にある周辺地域の景観維持につながることを、町家の所有者に知ってもらうきっかけになれば」と話す。

 営業時間は10時~14時(土曜は16時まで)。日曜・火曜・金曜定休。

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