鬼の姿で堂内のお清めや厄除けをする鬼追式と願い事を書いた札を燃やして所願成就を祈願する護摩たき「採燈護摩」が2月11日、増位山山頂にある随願寺 (姫路市白国)で営まれた。
鬼追式は、安穩息災を祈願して行う厄除けの行事。薬師如来の化身の空鬼や不動明王の化身の赤鬼、毘沙門天の化身の青鬼などが「鬼の舞」を舞って厄を払 う。随願寺では、元旦から7日間行われる修正会の最終日の行事として800年以上前から続いている。2月11日に行うようになったのは1970(昭和 45)年から。
同日、14時ごろから赤鬼と青鬼が本堂の中から松明をかざして登場。鐘の音に合わせて廊下の中央へ進み松明をぶつけ合う「体合わせ」を行った後、住職らに よる招福の「餅まき」が行われた。
その後、ヒノキの葉で覆った高さ2メートルの護摩壇に火が付けられ「採燈護摩」が始まると、参拝者らが願い事を書いた護摩木を投げ入れ所願成就を祈願した。 焼けた護摩壇の上を歩く「火渡り」は雨天ため中止となった。
友人と参拝に訪れた広畑留子さん(白国)は「10年前から毎年参加している。今年も火渡りを楽しみにしていたが中止になって残念」と話していた。