姫路城の改修工事が始まり観光への影響が懸念される中、観光客の減少に歯止めをかけようと活動を続ける市民団体「姫路円卓会議」は12月4日、姫路城や周辺の見どころを紹介するガイドブック「お金のいらへんお城めぐり~姫路ぶらぶら」を刊行した。
同団体は、先月から始まった約5年間続く姫路城改修工事「平成の大修理」の間に、市民として何ができるかを考え、実践することを目的に活動するもの。 2007年7月の結成以来、市民や観光客にもっと姫路の魅力を知ってもらおうと、まちの歩き方や歴史講座を開催するほか、姫路駅周辺「うちまち」の隠れた名店を紹介するガイドマップを発行するなど、一味違った切り口で姫路の魅力を発信している。
今回出版したのは、有料区域以外の姫路城や周辺の見どころを紹介するガイドブック。サイズは、縦約18センチ、横約10センチのポケットサイズ。 76ページ。歴史研究家で写真家の芳賀一也さんが書き下ろした。「姫路を築いたのは誰?」や「姫路城はどこからどこまで?」など姫路城についての雑学を紹 介するほか、「姫路市民が愛する『けったいな食べ物』」「無料で利用できるお得情報」などをルートで紹介。
芳賀さんは「姫路には多くの面白いエピソードがあるが、天守閣というハードに頼りすぎてソフト面を充実させていなかった。今回天守閣が見えなくなるのは市民や観光客が天守閣以外の魅力を発見できる良い機会」とし、「改修工事の間にしっかりソフト面を育てていき、5年後にはホスピタリティがあって観光客に『また姫路に来たい』と言ってもらえるような街にしていきたい」と話す。
発行部数は1,000部。希望者は往復はがきでの申し込みが必要。無料で配布するが応募が多数の場合は抽選。問い合わせは同団体事務局(TEL 079-263-7878)まで。申し込みは今月25日まで。