NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」ブームに沸く姫路で現在、引っ張りだこのキャラクター「かんべえくん」の勢いに押されながらも元気に過ごすキャラクター「しろまるひめ」の近況を追った。
「しろまるひめ」は姫路城に住む妖精 。性別は女性で、姫路市のイメージキャラクターとして2009年8月にデビューした。愛くるしい表情やしぐさから人気を呼び、観光大使を務めるなどまちの「顔」として市内外で活躍。2013年3月の「観光PRキャラクター総選挙」(神戸新聞社主催)では、兵庫県内各地からエントリーした25キャラクターからトップ当選も果たし、不動の地位を得たかに見えた。
一方の「かんべえくん」は同年2月のデビュー。きりりとした表情は、「軍師官兵衛」の主人公で姫路ゆかりの戦国武将・黒田官兵衛の若き日をほうふつとさせる。性別は男性。「大河ブーム」の産物と目された当初は伸び悩むかに見えた人気も、市の肝いりで立ち上げた官民共同プロジェクト「ひめじ官兵衛プロジェクト」が強力にプッシュ。ピンでの公式行事出席や関連商品の広がりもあり、次第に「キャラが立つ」ようになった。
「現在は人気を二分。『かんべえくん』がやや優性に見える」と分析するのは、ゆるキャラや萌えキャラなどサブカルに詳しい姫路市在住の水野雅滋さん。インターネット上でも「(姫路市は)かんべえくん推し」「最近あまり見かけなくなった」という声が目立つといい、「心配している」と話す。
ネット住民の声をよそに「しろまるひめ」は、以前同様に観光大使として活動。週末にはJR 姫路駅中央コンコースに立ち観光客らを出迎える。4年半にわたる多忙からか体形は少々スリムに変化したものの、記念撮影の求めにも気軽に応じ、笑顔も健在。通りがかった女子高生グループからは声援の黄色い声が飛ぶなど人気のほどを見せつけた。
同駅への「しろまるひめ」登場は毎週土曜・日曜。時間は10時と11時、13時、14時の4回で各20分程度。第2・第4日曜は場所を変え、姫路城へ出向く予定。