築80年を数える洋館を改装した結婚式場「姫路モノリス」(姫路市総社本町)内に9月1日、同施設運営会社の婚礼施設に供給するパンを一括して生産する工房が開設された。
ノバレーゼ(東京都中央区)が運営する同施設。1階の一部を改装してパン工房「ノバレーゼベーカリーセンター」を設けた。面積は約23坪。高さ1.8メートル・幅1.3メートルの大型オーブンを導入するとともに、43年間にわたり高級フランス料理店でパンを焼いた経験を持つという職人をセンター長に据えた。
工房では、同社の婚礼施設24カ所が披露宴で提供するパンのうち3種類を生産。約8割まで焼き上げた状態で急速冷凍して各施設へ届ける。残り2割の焼き上げは各施設が担当。焼きたてをテーブルに配膳する。年間生産計画数は合わせて約55万個。披露宴に換算すると約3000組分になる。
同社では現在、同工房が余剰能力を活用して生産するパンの卸売りも計画。2015年3月をめどにホテルなどが使う業務用パンを受注生産できる態勢を整える。
同社広報部の野原和歌さんは「パンを自社生産することで品質の向上を図り、顧客満足度を高めたい。併せて、新たに得たノウハウは卸売りなど今後の事業展開に生かしていきたい」と話す。