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路線バスで運ぶ農産品、ターミナルで直売-姫路「バスの八百屋」が1周年

6月で1周年を迎えた農産品直売所「バスの八百屋」。姫路駅前の神姫バスセンター(姫路市西駅前町)で。7月3日

6月で1周年を迎えた農産品直売所「バスの八百屋」。姫路駅前の神姫バスセンター(姫路市西駅前町)で。7月3日

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 姫路駅前のバスターミナル「神姫バスセンター」(姫路市西駅前町)で週3回開設されている農産品直売所「バスの八百屋」が6月、1周年を迎えた。

バスターミナル内に直売所を開設

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 直売所は姫路など兵庫県下の広い範囲で路線バスを運行する神姫バス(同)が運営。スタート時の2012年6月には営業日を週1回としていたが、現在は週3回に増やした。営業日には、ターミナル内の空きスペースに販売ブースを特設。沿線の農家が持ち寄る野菜や果物、卵のほか農産加工品などを並べて販売する。

 直売所では、農産品の仕入れに路線バスの空席を活用。あらかじめ契約を結んだ農家は最寄りの停留所からバスに乗り、携えた農産品をターミナルまで運ぶ。運んだ農産品は農家自らが直接販売できるほか、同社へ販売を委託する仕組みもある。

 「直売所の開設は2009年に参入した農業事業の一環。郊外では空席が目立つところもある路線バスの有効活用を図るとともに、農家と消費者が交流できる場を作ろうという試みでスタートした。当社直営農場で収穫した品も併せて販売している」と同社企画課長の井上啓明さん。「ターミナルを利用する中高年層の女性を中心に、固定客がついたのはありがたいこと。新たな客層への訴求を今後の課題としたい」と話す。

 同事業では今後、直売所で培った経験などを生かして売り先の開拓に注力し、直売所のみならず消費地の阪神間へも「バスの八百屋」ブランドで農産品を供給していきたい考え。売り先の確保で事業の魅力を高めることで契約農家数と取扱量の拡大を図るとともに、直売所のほか産地の近くに整備した集荷場への農産品持ち込みを希望する農家も広く募集を続ける。

 「阪神間のスーパーからは、すでに引き合いもある」と井上さん。「契約農家の期待に応え、さらなる売り先の開拓に努めることで、『バスの八百屋』ブランドの品をできるだけ多くの消費者へ届けたい」と意気込む。

 直売所の営業日は月曜と水曜、金曜。営業時間は11時30分~16時ごろ。

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