北駅前広場の整備が進むJR姫路駅前で7月1日、タクシー乗り場がFESTAビル前に移転し、跡地では新バス乗降場など残る施設の工事が間もなく始まる。
整備後の北駅前広場は面積約1万6000平方メートル。隣接する西側街区と大手前通り(十二所前線以南)を合わせて一体運営する計画で、総面積は甲子園球場のグラウンド2つがすっぽりと入る約3万平方メートルになる。総面積の約7割は、もっぱら歩行者が利用。残り3割はバス・タクシー専用とし、マイカーの乗り入れを禁じてトランジットモール化する。
トランジットモールとは、歩行者と公共交通の優先空間を表す用語。中心市街地活性化の切り札として欧米での導入事例が多数見られるが、国内での事例は数カ所とされる。同広場を中心とするトランジットモールが完成すると、面積や利用客数で国内最大級となる見込み。
同広場では6月までに、半地下式の公共庭園「サンクンガーデン」(4月)と「姫路城眺望デッキ」(6月)、「歩行者デッキ」(同)が完成。併せて周辺には、地下街「グランフェスタ」(3月)や駅ビル型商業施設「piole(ピオレ)姫路」(4月)も開業した。
今回のタクシー乗り場移転は、残る地上部での工事を円滑に進めるための措置。駅西側自由通路付近にあった乗り場を北東約150メートルのピオレ姫路に隣接するサンクンガーデン北側・FESTAビル前に移した。跡地にはバス乗降場を新たに設けることで、山陽百貨店(姫路市南町)に併設のバスセンター(西駅前町)をはじめ7カ所に分散している路線バスの姫路駅北口バス停を集約。集約後のバス乗降場西側隣接地(12街区)には、路線バスを運行する神姫バスが地上9階建ての新バスセンタービルを建設する計画もある。バス乗降場南側の駅中央コンコース付近には、新タクシー乗り場を設置する予定。
跡地の工事は7月中に本格化。広場の完成は2016年春を予定する。