姫路城南西部の西御屋敷跡に広がる約1万坪の日本庭園「好古園」(姫路市本町)で11月25日、和服愛好家らが散策を楽しむイベント「秋のひめじ きもの DE ぶらり」が開催された。主催は市内の呉服業者らが作る組合「呉友会」。
和服を気軽に楽しんでもらうことで魅力を再発見してもらおうと毎年開催される同イベント。当日は、日頃から和服に親しむ愛好家から和服を着るのは初めてという人まで、団塊世代の女性を中心とする約300人が集まった。
参加者らは、姫路市の観光大使「第45代お城の女王」を務める柏原悠佳里さんらが和服姿で出迎える中、それぞれ趣向を凝らした着付けで同園に入場。茶室「双樹庵」にしつらえた茶席での一服や特設コーナーでの記念撮影をはじめ、約160本のモミジが紅葉の盛りを迎える「御屋敷の庭」での散策などを楽しんだ。中には、姫路城の大手門内や姫路駅前のアーケード街まで「遠征」する人もいるなど、雲一つない晴天の下思い思いに休日を過ごす様子が見られた。
「多数の参加者を迎えられたことはもちろん、天候に恵まれたこともうれしく思う」と呉友会に加盟する「きぬや」(姫路市網干区北新在家)社長の桑田直宏さん。「当日は和服愛好者のイベントが複数重なったこともあり、和服で歩く人をことのほか多く見かけた」と続け、「こうしたイベントの開催などを通じ、城下町・姫路を和服姿があふれる『まち』にできれば」と話す。