姫路市は11月、「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフー（東京都港区）と「災害に係る情報発信等に関する協定」を締結した。台風や地震といった災害時には同社サーバーへ同市ホームページのミラーページ（複製ページ）を設置。インターネットを通じて災害情報を市民に届ける仕組みの強化を目指す。

　気象警報の発表直後など、アクセスが集中すると「つながりにくくなる」と市民の間から不評の声が上がっている同市ホームページ。9月の台風12号接近時にもアクセスの集中により、約5時間にわたり閲覧しにくい状態が続いたという。

　同協定では、災害発生時におけるアクセス集中の予想と同時に同市がミラーページの設置を同社に要請。設置後は、「姫路市」を「Yahoo!JAPAN」で検索するとミラーページへ誘導するURLが表示されるようになり、本来のホームページへのアクセス集中を回避する。またミラーページでは、本来のホームページと同様の情報を得ることができる。

　同市で大規模災害が発生した場合の情報発信に備え、ツイッターのアカウントを運営する「たすけあい姫路」の有本 雅哉さんは、「同台風の接近時には、被害情報や避難勧告に関する情報を『たすけあい姫路』に投稿しようとしても、肝心の情報が市のホームページから得られず苦心した」と振り返る。「今後は正しい情報を確実に入手できるようになれば」と期待を寄せる。

　同協定締結は、高知市と共に全国の自治体に先駆けとなるもの。詳しくは姫路市のホームページで確認できる。