書籍を電子化する「自炊」作業の代行サービス「ペパレス」を運営する「たりお企画」(姫路市増位新町1、TEL 079-280-1776)は8月、裁断した書籍を1冊100円で再製本するサービスを始めた。
同社は2008年9月に書籍をデジタルデータに変換するスキャンサービスを開始。iPadやkindleなどの電子ブックリーダーの登場をきっかけに、私的複製として「自炊」する人が増える中、高品質な仕上がりを売りに自炊支援や代行サービスで順調に業績を伸ばしているという。
同サービスを始めたきっかけについて、代表の見當孝敏さんは「『本棚をすっきりさせたい』という理由から、本を処分するために当社のスキャニングサービスを利用する人がほとんどだったが、裁断した書籍の返還を求める声も増えてきたので、低価格でできる『再製本サービス』を思いついた」と振り返る。現在、利用者の半数が書籍の返却を希望しており、その約半数が再製本を希望しているという。
再製本は業務用天のり製本機で行う。メモ帳やカーボン紙などに利用される「天のり製本」を応用したのもで、のりに厚みをもたせ製本強度を上げた。「少年コミックを5キロの力で引っ張っても無事で、厚み6センチのA4サイズの書籍でも十分に強度がある」と見當さん。
費用は、厚み2.5センチまでのA5サイズ(長辺21センチ)で1冊100円。A4サイズ(長辺30センチ)までは200円。長辺38センチまでは300円。処理可能サイズは長辺38センチ、厚み7センチまで。厚み2.5センチ以上は1センチごとに100円の追加費用が必要となる。