「Jヴィレッジ」(福島県双葉郡)で開催されている「第25回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会」に出場中の姫路のサッカークラブ「エストレラ姫路ジュニアユース」が8月17日、大会初出場で初の決勝トーナメント進出を果たした。
大会3日目を迎えたこの日が予選最終日。エストレラ姫路はここまで1勝1敗の成績で2位につけており、同じく1勝1敗で並ぶ「ブレイズ熊本」(熊本県)と対戦。同チームは得失点差で引き分けでも予選突破が決まる試合だった。
前半は、28分ごろにMF菊本遼選手が負傷で交代。直後に降り出した雨と雷の影響で試合が中断するなど、度重なるアクシデントに見舞われながら0対0で終了。
後半は、勝利しか予選突破の可能性が無い相手チームの猛攻を受け、30分にフリーキックを決められ先制点を許すも、ロスタイムにDF福田健登選手がゴールを決めて同点に。合言葉の「魂込めて」を胸に戦ってきた選手や監督、コーチのほか、保護者を中心に姫路から駆け付けた観客全員がゴールに沸き立った。
試合はそのまま1対1で終了し、引き分けながらも得失点差で熊本を上回り、2位で決勝トーナメント進出が決定。大会初出場・初のベスト16を成し遂げた快挙に、姫路から日帰りで駆け付けたエストレラ姫路の樽本直記理事長は狂喜乱舞し、中には大粒の涙を見せる人もいた。
チームを率いてこの快進撃を演出した清水靖志監督(40)は「選手の最後まであきらめなかったパワーを褒めてあげたい。一戦一戦真剣勝負の中でいろいろなことを感じ成長しているので、決勝トーナメントも魂込めて戦うだけ」と話す。
エストレラ姫路以外に決勝トーナメント進出を決めたのは、Jリーグの下部組織をはじめ全国にその名をはせる強豪クラブばかり。ここから先はさらに厳しい戦いが続く。
次戦は19日14時~。清水エスパルスジュニアユース(静岡県)とベスト8を懸けて対戦する。