
「姫路白浜潮干狩り場」(姫路市白浜町丙)が4月27日、8年ぶりに営業を再開する。
かつて多くの来場者でにぎわった同潮干狩り場は、天然の遠浅の地形を生かした広大な干潟が特徴。地元の漁業関係者らが立ち上げた「潮干狩り部会」が運営を担い、アサリやハマグリ、マテガイなどを採取できる環境を整えた。
同潮干狩り場は、白浜海水浴協同組合が2017(平成29)年まで運営。干潮時には最大120メートル沖まで砂浜が現れることから、周辺でも有数の規模を誇っていた。細かく掘りやすい砂質も人気の一因だったが、組合員や海の家関係者の高齢化による人手不足で営業を終了していた。
再開のきっかけは、白浜沖で養殖業を営む矢野卓也さんの呼びかけ。春になるたびに人影のない砂浜を目にし、子どもの頃ににぎわっていた海の記憶と重ねて寂しさを感じていたという。2023年に再開を目指す専門部会を結成した。準備に当たり、営業区域を明確にするためくい打ちや食害防止ネットの設置を行い、約400台分の無料駐車場も近隣施設の協力を得て確保した。
今年は来春の本格実施に向け、混雑状況や運営面の課題を検証する試行期間として営業する。営業日は、大型連休期間(4月27日~5月6日)と、5月10日・11日、17日・18日。開催日には、クレープやたこ焼き、唐揚げなどを提供するキッチンカーの出店も予定する。
潮干狩り部会長の矢野さんは「潮干狩りは親子3世代で楽しめるイベント。家族で交流できる場として定着させたい。地域のにぎわいを取り戻し、白浜の活性化にもつなげていきたい」と意気込む。
営業時間は9時~17時。料金は中学生以上=1,500円(持ち帰り上限2キロ)、小学生以下=1,000円(同1キロ)、3歳以下無料。