
コーヒー専門店「Align Coffee Roaster(アライン・コーヒーロースター)」(姫路市坂田町)が2月23日で1周年を迎えた。経営は大和不動産(安田4)。
開業のきっかけについて、同社社長の椎野忠通さんは「社内でコーヒー好きの社員がいれるコーヒーが非常においしく、その理由を尋ねたところ、生豆を一粒ずつ、サイズごとに均一にそろえて焙煎(ばいせん)していると知った。その着眼点に共感し、店の開業を決めた」と振り返る。
「コーヒー生豆のサイズを高精度に選別し、焼きむらを防ぐのが特徴」だという同店。農作物であるコーヒー豆は通常、大きさや形がばらつく。従来、この点が大きな問題と認識されてこなかったが、「この違いが雑味の原因になっているのでは」と考え、試行錯誤を重ねたという。
生豆の選別作業は手作業で行うと5キロの選別に20日かかるため、効率化の課題があった。そうした中、AIエンジニアとの出会いをきっかけに、2年をかけて「コーヒー生豆AIサイズ選別機」を独自に開発。生豆の欠点豆を取り除き、横幅0.2ミリ単位、縦1ミリ単位で選別することで、焙煎の均一化を図る。豆のサイズを70以上の細かい区分で分類し、焙煎のばらつきを抑えることに成功した。これにより、深いりの苦みやコク、浅いりのフルーティーさや酸味など、「狙った味わいをより精度高く引き出せる」という。店名の「アライン(そろえる)」は、こうしたコンセプトに由来する。
取り扱う豆は「ペルー ロケ」「ケニア カラティナ」「エル ケルバトル」(以上100グラム=2,100円)、「グァテマラ」(同=2,400円)、「パナマ ゲイシャ」(同=7,000円)など、常時30種類ほどをそろえる。豆は50グラムから販売し、「今日の試飲」も用意する。
1月にはランチメニューの提供を開始。「たまごのホットサンド」「アーモンドトースト」「あんバタートースト」(以上1,380円)などを用意し、コーヒーとサラダ、副菜がセットで付く。
店舗面積は約30坪。1階の窓際には長椅子を配置し、2階のイートインスペースには木の箱を段違いに積み上げたフリースペースとカウンター=6席、テーブル=2卓8席を設ける。
1周年を迎え、椎野さんは「この1年でやるべきことが見えてきた。さらにクオリティーを向上させ、機械を進化させながら、海外展開も視野に入れたい」と意気込みを見せる。
営業時間は10時30分~18時。水曜定休。