「グーグル・ストリートビュー」が12月から、姫路など兵庫県の広い範囲で対象となる道路を追加し、サービスを拡大した。

知られざる「迷城」の姿も

　ストリートビューは、グーグルが提供する無料地図サービスの一つ。地図上の道路に沿う景色をインターネット経由で提供する。姫路市内では、2010年3月から高速道路や主な国道といった幹線道路と姫路城を周回する道路を、2011年4月から同城「菱の門」内の散策路を、それぞれ対象にサービスを開始。今回の拡大では、幹線道路のみならず生活道路にもカメラが入ったことで、従来に比べ大幅に広い範囲の景色をパソコンやスマホの画面で閲覧できるようになった。離島の家島地区は対象外。

　新たにカメラが入った道路は、JR姫路駅前のメーンストリート・大手前通りをはじめ駅南大路、産業道路など。黒田官兵衛ゆかりの神社・廣峯神社へ登る「広峰ドライブウェー」や鉱石を積み出す馬車を走らせようと明治初期に旧生野鉱山（朝来市）から飾磨港（現在の姫路港飾磨港区）まで開通した旧街道「銀の馬車道」といった観光ルートもたどることができる。

　同じく観光関連では、2015年にかけて「平成の大修理」が進む姫路城で、大天守を覆う「天空の白鷺（しらさぎ）」の姿がくっきり。ドイツの古城を模した施設「白鳥城」（打越）や、個人宅の屋上に立つ3層のミニチュア天守閣・通称「大塩城」（大塩町）などの「B・C級スポット」も確認できる。市の中心部から車で1時間以上かかる同市最北端の山・雪彦山（夢前町山之内）は居ながらにして遠望が可能。かかしの数が人口を上回り「かかしの里」として知られる安富町関地区の地図では、道路沿いの至る所に思い思いのポーズを取ってたたずむ老若男女のかかしを探しながら楽しむといった使い方もある。

　12月8日現在、今回のサービス拡大についてグーグルからの発表はない。