「ブラジャーハンガー」などのアイデア商品で知られる姫路のプラスチック成形加工業「岡崎産業」(姫路市白浜町)が1月7日、昨年6月から開発を進めてきた自転車向け反射板(リフレクター)の新製品「ウィングリフレクター」を発表した。販売は「日本反射器工業」(同、TEL 079-246-7200)。
リフレクターは光を反射させる装置のことで、自転車では保安部品の一つ。車のヘッドライトが放つ光が当たると輝いて見え、夜間や悪天候時などにドライバーへ自転車の存在を知らせる。同社では、車体への取り付け位置や道路の勾配など環境によって視認性が極端に悪化するという従来型リフレクターの欠点に着目。「より高い視認性」「自転車に乗る子どもたちの安全」をコンセプトに新製品の開発を進めてきた。
新製品は、車輪のスポークに取り付けて使用。形状に工夫を凝らしながら試作を重ね、前後左右どの方向からライトが当たっても輝いて見えるように改良した。走行時には、車輪の回転に合わせ光跡を描きながらフラッシング(点滅)。相乗効果でドライバーからの視認性を高める。取り付けはワンタッチで工具も不要。折り畳み式など一部を除く全メーカーの自転車に対応する。
同社では、兵庫県警や日本車両検査協会などの公的機関よる「お墨付き」をすでに取得。同県警や地元自治体などが実施する交通安全イベントや、児童・生徒を対象に校内で開く自転車交通安全教室などの記念品として早くも引き合いがあるという。1月10日には、地元・飾磨警察署が主催する「110番の日」イベントに初めて提供。同交通安全協会の協力を得て、希望者の自転車に取り付けるデモンストレーションを行った。
「ドライバーとして夜間、車を運転中に体験した『ヒヤリハット』が開発のきっかけ」と同社の岡崎善樹社長。「部活動や塾、習い事などで夜間に自転車を使う子どもがいる母親の皆さんには、ぜひ注目していただきたい。新製品のメリットを解説しようと用意した動画もご覧いただければ」と話す。
価格は450円(税別)。1月24日には、姫路市文化センター(西延末)で開催される「高齢者交通安全大会」の参加者に配布する予定。岡崎さんは「今後も希望があれば出向き、デモンストレーションを行いたい」と意欲を見せる。