姫路市内の老舗材木店からスピンオフした新会社の経営者らがこのほど、銘木製家具を用いた空間デザインを提案するグループを立ち上げた。
グループを立ち上げたのは、高級天然木「銘木」を取り扱う新会社「プレシャス」(西庄)の川西建一郎さんと、インテリア会社「キョーヒメ」(東今宿6)の藤原誠人さん。銘木を使ったオリジナル家具を中心に据えるインテリア・コーディネーションを提案することで、身近な生活空間でも天然木独特の味わいに親しんでもらおうと活動する。
「銘木は高額イメージが先行し、一般にはなじみが薄い存在だった」と川西さん。「創業110年を数える老舗の運営で培った経験を生かし、品質と耐久性に優れた銘木によるオリジナル家具を低価格で提供していく」と話す。藤原さんは、デザインを担当。プレシャスが作る家具を引き立てるインテリア製品などの提案で協力する。
「空間デザインでは、家具周りに使うカーテンやカーペットといったインテリア製品との調和が欠かせない」と川西さん。「インテリア全般に詳しくデザインへの理解もある藤原さんは心強い存在」と話す。
今年に入って2人が手掛けたのは、トチの一枚板を使ったテーブル「雲(kumo)」。2人にとって初めての「コラボ作品」となる。同テーブルは現在、キョーヒメの店頭で展示。同社を訪れる人をもてなす。
「産地から直接買い付けるといった工夫でコストを下げれば、銘木は家具のみならず床板や天井などにも使える」と川西さん。「特に20代後半から30代のファミリー世代を意識。情操面での効果も念頭に置き、子どもを持つ家庭にふさわしい空間デザインを手ごろな価格で提案すると共に、量販店や従来の家具店では難しい個別のニーズにも応じていく」と展望を語る。