福島県内に住む子どもたちへミネラルウオーターを届ける運動「ハッピープロジェクト」が本格始動し、インターネットを通じて広がりを見せている。
同プロジェクトを主宰するのは姫路市在住の竹内香織さん。生活雑貨店「BAMBOO(バンブー)」(姫路市東駅前町)経営の傍ら、発展途上国の子どもを経済的に援助する「チャイルドスポンサーシップ」に里親(スポンサー)として7年間携わるなどの社会奉仕活動に以前から取り組んできたといい、東日本大震災への復興支援にも当初から参画。昨年10月には販売利益の全額が義援金となる同店オリジナルのミネラルウオーター「Happy Water(ハッピーウォータ)」を開発し、同店のほか姫路市内を中心に取扱店舗を広げるなど支援活動を続けてきた。
活動を続ける中、同震災による福島原発事故の影響から子どもの飲料水に不安を抱く母親たちの声を耳にした竹内さんは、「明確に採水地がわかる『ハッピーウォータ』を直接母親たちに届けることが不安の解消につながるのでは」と思いつき、同プロジェクトを立ち上げスポンサーを募集。姫路市内の企業を中心に5事業者の協賛を得ることに成功し、今回の本格始動にこぎ着けたという。
同プロジェクトは、1口7,200円の寄付により「ハッピーウォータ」のペットボトル(500ミリリットル)48本が福島県内の保育所や幼稚園に届く仕組み。ペットボトルには寄付者の氏名などが入るシールを貼り付ける。「シールの貼り付けから配達までは、福島県内の障害者支援作業所4カ所へ委託した。委託により発生した仕事で作業所に手数料が入る」といい、震災後の地元経済沈滞で作業量の減少に悩む作業所が障害者の雇用を確保できるメリットも。
「次第にプロジェクトへの賛同者が増え始めたことがうれしい。ホームページの開設以降はフェイスブックなどソーシャルメディアを通じて共感の輪が広がりつつある」と竹内さん。「プロジェクトの育成と同時に『ハッピーウォータ』の店頭販売やイベント出展にも積極的に取り組み、姫路から福島県をはじめ被災地を支援していきたい」と抱負を語る。
同プロジェクトの詳細はホームページで確認できる。