桜が見ごろを迎える姫路城で4月4日、就任したばかりの「お殿さま」が城内に登場し、多くの観光客と記念撮影などを行った。
同イベントは、殿様に扮したボランティアのガイドが姫路城の魅力を紹介したり記念撮影を行うなどして、観光客との交流を推進するために企画されたもの。1983(昭和58)年に市の観光課長が始めたのがきっかけで、今年で26年目。
1997年より3代目を12年間務めていた中村和男さんが引退することになり、先月30日に引き継ぎ式が行われ、姫路城シルバー観光ガイドの吉田正久さんが4代目に就任した。
吉田さんは龍野市の出身。49歳から25年間姫路城で観光ガイドを続けており、昨年6月には3,650回のガイドを達成した。以前は貿易関係の仕事に就いていたこともあり、英語や中国語での対応も可能という。「ちょんまげと着物にまだ慣れてないので疲れる。しばらくは城内を歩きながら写真の相手をして、求められたらガイドもする」と吉田さん。「今後は新しいサービスも始めたい」とも。
ガイドは「殿様ガイド」以外にも、一般公募で選ばれたボランティアが週替わりで行う「お姫様ガイド」もある。ガイドはいずれも日曜・祝日のみ行う。
この日姫路城に来城した観光客は約1万5千人。桜は7分咲きで満開ではなかったが、春休み最後の日曜日と、4日に予定されていた観桜会が雨だったということもあり、姫路城周辺は家族らなど多くの花見客でにぎわった。