近畿医療福祉大学姫路キャンパス(神崎郡)が6月から始めた「プチフレンチ学食」が話題を集めている。
フランス留学の経験を持つ同大社会福祉学部学部長の石田和男さんが、学生時代にパリで過ごしたキャンパスライフをヒントに「本格的なフレンチをみんなで楽しみ、同じ時間を共有できれば」と企画した。メニューは、4年に1度ドイツで開催される料理競技会「世界料理オリンピック」の元日本代表コーチが監修する。
これまで同大の学食で定食メニューを注文する学生は1日に15~20人ほどだったので、石田さんが企画を持ち掛けたときは、「フレンチの定食メニューを増やしてもあまり効果は期待できないのでは」と周囲から懸念する声もあった。しかし、試食会を開き一般客も利用できるようにしたところ、初日から100人以上の行列ができるほどの人気になったという。
価格は500円。南太平洋上に浮かぶ島国バヌアツ共和国から直接仕入れた牛肉をメーンに、サラダ、パン(またはライス)、デザートが付く。
「直接手を添えてサポートするだけが福祉ではなく、年齢層を超えた多くの人たちが同じ場所で同じ食事を楽しむのも福祉の一つ」と石田さん。「今後も周囲の人たちを巻き込みながら学生が楽しくキャンパスライフを過ごせる環境を演出していく」とも。
提供は毎週火曜日(夏休み中は休業)とオープンキャンパス開催日。営業時間は11時30分~13時30分。