
姫路市林田町の兵庫県指定重要有形文化財「旧三木家住宅」で9月26日、公開15周年を記念した特別企画「渡辺うめ農民人形展『あぜみちの詩(うた)』」が始まった。
故・渡辺うめさんは、農村の暮らしを題材にした農民人形の創作で知られる。素朴で温かみのある作風で、土の香りや人々の息遣いを感じさせる作品を多数手がけた。
同展では、代表作「日暮れ時」「遠足の朝」や、四季折々の農作業や村の行事を表現した人形など約25点を展示。昭和の農村風景を感じさせる内容となっている。
会場の旧三木家住宅は江戸時代に建てられた武家屋敷で、2010(平成22)年7月に一般公開を開始。地域の歴史や文化を伝える拠点として企画展やイベントを行い、市民に親しまれている。
同住宅の管理運営や地域の文化継承に取り組むNPO法人「新風林田」の理事兼事務局長の吉野雪路さんは「公開15周年を記念するにふさわしい企画として、農村文化を人形を通じて味わってもらいたい」と話す。
開館時間は10時~16時(入館は15時30分まで)。月曜休館。入館料は一般=310円、高大生=210円、小中学生=100円。10月20日まで。