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「たすけあい姫路」が南三陸町へ-東北被災地の「声」に耳を傾け

南三陸町志津川地区の様子。3月10日。

南三陸町志津川地区の様子。3月10日。

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 東日本大震災への支援情報を姫路から発信し続けてきたツイッターアカウント運営グループ「たすけあい姫路」のメンバーが3月10日、宮城県南三陸町を訪問した。姫路経済新聞編集長と記者も同行。

姫路経済新聞も同行

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 同グループは、東日本大震災発生から間もない昨年3月に発足。姫路市とその周辺地域で大規模災害が発生した場合の情報発信に備え、ツイッターのアカウントを運営。同時に同地域から被災地に向ける支援活動の情報も収集・発信してきた。

 今回の訪問は、同アカウントのフォロワー(閲覧者)永山仁さん(大阪府摂津市)らが中心となり企画したもの。会社経営の傍ら同町ほか被災地への支援を続ける永山さんの活動に参画することで、同グループメンバーの訪問が実現。

 永山さんらと同グループメンバーは10日昼に同町志津川地区に到着。震災直後から同町に入り支援を続ける嶋津祐司さん(仙台市)の支援物資配送拠点や、同町で被災したスタッフが支援団体の援助により運営する喫茶店「さんさカフェ」などを訪問。永山さんの説明を受けながら被災地の「声」を聞いた。

 被災地からは、「集まった支援物資を被災者の元へ届けるには、被災者自らがボランティアとなり自家用車で回らざるを得ない」(嶋津さん)、同カフェのスタッフが「被災者でありながら他の被災者や支援ボランティアを客に迎え無給で運営に従事している」(永山さん)など、支援側の思いと被災地の実情とが必ずしも一致しないことを訴える声が寄せられた。「支援には、被災地側の受け入れ態勢など実情への理解が必要」(永山さん)とも。

 同グループメンバーの佐藤康平さん(兵庫県加古川市)は熱心に耳を傾け、「まだまだできることがあると感じる。無理のない継続的な支援を考えていきたい」と話し、「同町はじめ被災地は徐々に復興している。今後は交流人口を増やし、被災地を活性化させたい。ボランティア活動はもちろん、旅行も歓迎。ぜひ『被災地』を忘れず、再び訪問してほしい」と締めくくる嶋津さんに、「次回は友達と訪れます」と大きくうなずいた。

 同グループメンバーはその後、同町歌津地区で同日夜に開かれた復興支援イベントをスタッフとして応援。翌11日朝、同町を離れ帰途に就いた。

 「私自身は今回を含め3回目の(同町)訪問。訪れるごとに感じる復興の進展に伴い、新たな問題や要望も生まれているようだ。当媒体は支援情報の発信などを通じ、今後も被災地を応援していく」と長沼実侑紀姫路経済新聞編集長。

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