平成の大修理中の姫路城が12月11日、世界文化遺産登録から19年を迎えた。
法隆寺(奈良県)と共に1993年、国内初の世界遺産として登録された同城。同遺産を構成する「文化」「自然」「複合」の3カテゴリーうち、顕著な普遍的価値を持つ記念物や建造物群、文化的景観が対象の「文化遺産」に分類される。
登録から19年を迎えた当日は、職人らが大天守の修理にあたる模様を間近で見学できる施設「天空の白鷺(しらさぎ)」など同城の有料見学区域を観光客らに無料開放。周辺で姫路市が運営する好古園と動物園、美術館、文学館の4施設も同様に開放した。
「I came to Himejijo without knowing this fact "FREE”.(無料開放を知らずに姫路城を訪れた)」とメイデンヘッド(イギリス)から同城を観光で訪れたエミリア・マックギリスさん。「also, I didn't know that the castle is under vast repair. (同じく姫路城の大修理も知らなかった)」と話し、肩をすくめるジェスチャーを見せながらも笑顔で入場口の「菱(ひし)の門」をくぐった。
姫路市は同日、「天空の白鷺」の公開を2014年1月15日までと発表。公開終了後は約1年かけて同施設を解体し、2015年3月から大天守内部の一般公開を再開できるという見通しを示した。
2009年から続く大修理は、期間の半ばを過ぎ屋根瓦の葺き替えが終わるなど山場を迎えつつある。