作家や映画監督など各界で活躍する文化人を迎え開催する「姫路文学館夏期大学」が7月9日より、姫路市民会館(姫路市本町)で行われる。
市民の文化の向上をコンセプトに4回に分けて行う同イベント。初回は建築家・安藤忠雄さん(9日)で、東京大学大学院教授で文学者のロバート・キャンベルさん(13日)、映画監督・松井久子さん(22日)、脚本家・田渕久美子さん(30日)が続く。
1941(昭和16)年大阪生まれの安藤忠雄さんは独学で建築を学び、1969(昭和44)年に「安藤忠雄建築研究所」を設立。代表作に「表参道ヒルズ」「副都心線渋谷駅」「六甲の集合住宅」「淡路夢舞台」など。「姫路文学館」も安藤さんが手掛けた。著書に「連戦連敗」「建築家 安藤忠雄」などがある。
ロバート・キャンベルさんは、1957年ニューヨーク生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業。近世から明治期の日本漢詩文、それに関連する芸術、思想などを研究テーマにしている文学博士。著書に「古典日本語の世界-漢字がつくる日本」「明治漢文小説集」などがある。
1946(昭和21)年生まれの松井久美子さんは早稲田大学文学部演劇科を卒業後、雑誌のフリーライターを経て39歳の時にテレビ番組制作会社エッセン・コミュニケーションズを設立。その後映画監督に転身し、1998年、日本人のアルツハイマー女性を描いた「ユキエ」で注目を集める。今秋公開予定の映画「レオニー」に懸けた思いなどを紹介する。
田渕久美子さんは1959(昭和34)年島根県生まれ。プログラマーとして働きながら、シナリオ作家協会のスクールで脚本を学ぶ。卒業作品「緑」が評価され、「ミームいろいろ夢の旅」でデビュー。代表的な作品に「ポニーテールはふり向かない」「ナースステーション」「さくら」「篤姫」など。2011年のNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」も手掛ける。
「日本を代表する各界の先生方なので、一人でも多くの方にこの機会に参加いただき、生で触れていただきたい」と同館学芸員の柳谷香さん。
各日とも開催時間は13時30分~15時。受講料は4,000円(4回)で、開講後も受講生を受け付けるが料金は同じ。定員は800人。