姫路駅周辺で2月17日、姫路市が中心となって防災訓練を行った。姫路駅前が整備されて初の訓練となる。
訓練には姫路市、近隣の消防団、兵庫県警、JR姫路駅、山陽電車姫路駅、山陽百貨店、神姫バス、ホテル日航姫路、姫路医療センター、県立姫路循環器病センター、姫路赤十字病院など20の機関や事業所が参加した。
訓練は、姫路駅周辺で「ビジネスアワーに直下地震が発生し、多発分散型災害で多数の負傷者が発生した」という想定で、10時30分に始まった。姫路駅北前広場の消防車のスピーカから緊急地震速報が放送され、訓練参加事業所でも店内放送などで緊急地震速報を流した。速報を受け各事務所で初動対応訓練が行われ、速報を合図にシェイクアウト訓練も行われた。シェイクアウトとは、参加者が訓練開始とともに一斉に「(1)まず低く (2)頭を守り (3)動かない」という安全確認をとり、各家庭や会社でいざという時の安全行動を確認する訓練方法。参加者は、地震防災訓練アプリを利用し、緊急地震速報を受信することなどで参加した。
続いて都市型災害対応訓練として、高層ビル火災、高所救出救助、駅舎での大規模救護、消防、医療機関の連携による救急救命処置、各事業所からの避難誘導、負傷者の搬送、大型バス事故からの救出、帰宅困難者支援などの訓練が行われた。
JR姫路駅の下村駅長は訓練後のあいさつで、「いかに早く、私たち事業所がお客さまの安全確保をするかがキーとなる。今日のような訓練が必要」と述べた。都市拠点整備本部の副本部長は「帰宅困難者のため、駅東側ロータリーに災害情報を発信するインフォメーション設置を考えている。芝生広場の地下には、耐震性貯水槽(10トン)で飲料水を確保している」と話した。